第十章 官渡大戦1


06.一定時間




荀攸 いやはや、まいりましたなあ。
   袁紹軍の攻勢には。



程イク あの勢い、まさに日の出の如しじゃな。
    しかし奴らの上にもう日は昇らんぞ。



郭嘉 ふっふっふ、程イク殿のおっしゃる通り。
   彼等の時はもう終わり。



郭嘉 単純な奴らの展開、
   すでにこの郭嘉が読みきりましたぞ。




07.一定時間

関羽 これが曹操軍の戦……

関羽 内に入り戦うことで
   また新たにその強さを思い知らされるな……

曹操 関羽よ。
   貴様には我が軍のやり方を強要はせん。

曹操 貴様の思うように自由に戦ってくるがよい!

関羽 ……御意。
   それが曹操殿の御命令とあらば……

張遼 殿、関羽にそのような自由を与えて
   よろしいのですか!?

張遼 たとえ奴が義の男といえど
   戦闘中に寝返られたら我が軍は……

曹操 はっはっは、張遼。
   それは貴様にも言えることではないのか?

張遼 なっ!との!
   たとえ殿でも言葉が過ぎますぞ!

張遼 殿! 見ていてくだされ!

張遼 この張遼の鉄の忠義!
   しかと示して参りまする!

曹操 ふっふっふ、すさまじい男だ。

曹操 関羽、張遼……奴等二人で
   この戦の大局は決するであろう……