第八章 祁山防衛戦



01.戦闘開始前



辛憲英 こたびの戦いに参加するそうですね。
     くれぐれも気をつけるのですよ。



羊コ はい。しかし母上、心配は無用です。
    ケ艾殿がいる限り、負けはしません。



辛憲英 あなたは素晴らしい才に恵まれています。



辛憲英 他人に頼っていては駄目でしょう?



羊コ そう言われましても……
    戦にはなかなか慣れることができません。



辛憲英 優しいあなたらしいですね。



辛憲英 それよりも、ケ艾殿のことですが……
      よくない星の巡りです。



辛憲英 胸騒ぎがするのです……



羊コ そんな、杞憂ですよ。



辛憲英 いえ……確信に近い予感があります。



辛憲英 身の危険が迫ったときは……
     後ろを振り返らず、逃げてきなさい。



辛憲英 死ねばそれで終わりですから。



羊コ そんなことはないと思いますけど……
   お言葉はありがたくいただいておきます。



05.一定時間




陳泰 ケ艾よ!おぬしの戦ぶり、まことに見事!



陳泰 俺がこれまでに会った中でもっとも
    優れた指揮官と言えよう!



ケ艾 蜀のかつての勇将・趙雲と比べられる
    陳泰殿が私ごときに……



陳泰 フハハ!俺に遠慮するな!



陳泰 確かに俺はお前より年上だが……



陳泰 そんなものなど関係なく
    お前と親交を結びたいのだ!



ケ艾 ありがとうございます。



陳泰 遠慮するなと言っただろうが!



ケ艾 ……では、陳泰殿。



ケ艾 共に魏のために戦い、蜀を滅ぼさん!



陳泰 おう!任せておけ!



06.接触




羊コ ケ艾殿、このような戦は一刻も早く終わらせ
    平和な世を築きたいものですね。



ケ艾 ずいぶんと優しいことを言う。
     戦は嫌いか?



羊コ ……やはり、好きになれないですね。
    なぜこうも多くの血が流れるのか……



羊コ この戦いの先に何があるのでしょう?



ケ艾 ……今は答えが出ていない。
    この先に何があるのか……



ケ艾 だが羊コよ。国はいくつに分かれようと
    いずれ一つになるものだ。



ケ艾 ……いや、一つになるべきと思っている。



ケ艾 その世を見たいだけなのかもしれん。



羊コ ケ艾殿……



ケ艾 話しすぎた。
    戦いに戻るぞ。



08.特定撃破



夏侯覇 ……ここまでだな。



陳泰 夏侯覇よ。



陳泰 俺はお前の裏切りを許すことはできん。
    だが……



夏侯覇 何も言うな。
     敗者はただ消えるのみ、だ……



陳泰 お前と共に戦った日々を……
    なぜ俺は思い出すのだ……!



陳泰 お前は……敵だというのに……!